恩赦の意味をわかりやすく!天皇即位に合わせて実施はおかしい?

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天皇陛下が即位される「即位礼正殿の儀」は令和元年10月22日の実施です。

合わせて、55万人以上に対し恩赦が実施されることになりました。

恩赦というのは、簡単にいうと罪をゆるすということですね。

罪は償うべきものであるのに、天皇陛下が即位されるからと言って、ゆるしてしまってもよいのでしょうか?

今回の恩赦の内容と、なぜ恩赦が存在するのかについて見て行きたいとおもいます。

天皇即位に合わせて実施される恩赦の内容

政府は15日の自民党総務会で、天皇陛下の即位に伴う22日の「即位礼正殿の儀」に合わせて実施予定の政令恩赦に関し、対象者数が約55万人に上るとの見通しを報告した。18日の閣議で正式決定する。鈴木俊一総務会長が記者会見で明らかにした。

総務会に先立つ党政調審議会でも説明があり、出席者によると今回の恩赦では、有罪判決を無効とする大赦や、刑を軽くする減刑は実施せず、制限されている資格を回復させる復権にとどめる

引用:共同通信

天皇陛下の即位に伴い、55万人が恩赦の対象となることが発表されました。

日本の人口が1億2700万人と言われていますから、およそ230人に1人、0.43%の人が対象になるのですね。

230人に1人が恩赦の対象になると聞くと、かなり多い印象を受けるのではないでしょうか。

今回の「即位礼正殿の儀」ではどのような恩赦が行われるのか、見て行きましょう。

政令恩赦と個別恩赦

恩赦には、政令恩赦と個別恩赦があります。

政令恩赦は、恩赦の対象となる罪が決められ、対象となる罪が確定している人は全員がその罪を赦されるというものです。

「即位礼正殿の儀」に伴って政令恩赦の対象となる人が55万人になるということでした。

一方の個別恩赦は、一人ひとりの犯罪者に審査を行い、個別に罪をゆるすものになります。

同じ罪でも、ゆるされる人と、ゆるされない人がいるということですね。

「即位礼正殿の儀」では個別恩赦も実施される予定です。現在のところ対象者数は発表されていません。

どんな罪がゆるされるの?

罪種は問わない一方、比較的軽微な事件で罰金刑となり、確定から三年が経過した人に絞る恩赦の内容は、制限されている資格を回復させる復権にとどめる方向だ。

引用:東京新聞

政令恩赦には、大赦、一般減刑、復権があります。

大赦は、有罪判決を受けた人を有罪でない状態にして、刑務所にいる人を刑務所から釈放するものです。また、現在裁判中の人に大赦が実施されると、捜査や裁判は終了し、それ以上罪を追及されることはありません。

一般減刑は、懲役期間を短くするなど、刑を軽減されるものです。

復権は、罰として停止されていた権利を復活させるものです。例えば、選挙活動で個別の家庭を訪問したり、金品を渡すなどして投票してもらうよう取り計らうことは、公職選挙法で禁じられています。公職選挙法を違反すると、選挙に行って投票したり、選挙に出馬して投票してもらうことができなくなります(公民権の停止)。一般復権によって、停止されていた公民権を復活させた事例が過去にあります。

令和元年10月22日の「即位礼正殿の儀」における政令恩赦では、一般復権にとどめられ、一般減刑や大赦は実施されない予定とのことです。

 

恩赦って必要?という世間の声


令和元年の秋は、台風15号、台風19号が日本列島を襲いました。

被害は甚大で被害者の苦労は相当なものになり、復旧にはかなりの時間やお金がかかります。

そんな中で、犯罪者が天皇陛下の即位だからといって、恩恵を受けるというのは理解できないという声が多く見られます。

犯罪をせずにまっとうに生活している人には何のご利益もなく、ましてや台風の被害にあった人に救いの手が差し伸べられないのだとすると、どこか不公平に感じてしまいますね。

政令恩赦は政府が対象となる範囲や内容を決めるので、公民権の復権などは恩赦を政治利用していると非難されても仕方ないのかもしれません。

そもそも、なぜ恩赦が存在するのでしょうか。刑務所を管轄する法務省の説明を見てみましょう。

法務省の説明する存在意義

Q:なぜ恩赦は必要なのですか?

A:恩赦にはいくつかの役割がありますが,その中で最も重要なものとして,「罪を犯した人たちの改善更生の状況などを見て,刑事政策的に裁判の内容や効力を変更する」というものがあります。具体的に説明しますと,裁判で有罪の言渡しを受けた人たちが,その後深く自らの過ちを悔い,行状を改め,再犯のおそれがなくなったと認められる状態になった場合などには,被害者や社会の感情も十分に考慮した上で,残りの刑の執行を免除したり,有罪裁判に伴って制限された資格を回復させたりということが行われます。
このように恩赦は,有罪の言渡しを受けた人々にとって更生の励みとなるもので,再犯抑止の効果も期待でき,犯罪のない安全な社会を維持するために重要な役割を果たしているといえます。

引用:法務省

罪が確定し、罪を償っている期間にある人にとって、恩赦があるかもしれないと期待することは、罪を償い続けることの心の支えになるというのは本当なのでしょうか?

本当に罪を犯したことやその罰に納得していれば、罪を償う期間を短くしたいとは思わないのではないでしょうか?

また、もしえん罪で濡れ衣を着せられたり、罪を過大に負わされた人からすると、そもそもの裁判がおかしいと思うはずです。恩赦で罪や罰を減らされても、心から完全に喜ぶことはできないのではないでしょうか?

恩赦で100%救われた気分になれる人は、その罪が事実であれ、濡れ衣であれ、自分に負わされた罪と向き合っていないような気がしてなりません。

でも、罰が減ることは、罪を償っている人や家族の生活を実際的に楽にする面があるのは事実です。

一説では恩赦は奈良時代からあり、恩赦の実施によって権力者に従う気持ちを育てるために存在しているといわれています。

恩赦の必要性についてさらなる議論が必要だと思われます。

まとめ:恩赦の意味をわかりやすく!慣習としての制度か?

恩赦の存在意義について、法務省は受刑者の更生の励みになると言っています。

しかし、犯罪被害にあった人は犯罪者に罪を償ってほしいと考えているはずです。

また、犯した罪を受け入れている人にとっては、罪を償うことを自分の人生の目標としているはずで、恩赦で罰を軽減されることを願ってはいないはず。

えん罪判決など、罪を受け入れられない人は、恩赦で罰を軽減されても司法に対する不満が消えないでしょう。

いったい、誰のための恩赦なのでしょうか?

恩赦制度は世界中に存在することを考えると、慣習としての制度である面もありそうです。

受け入れがたい気持ちの人も多い恩赦を、天皇陛下の即位というめでたい行事と合わせてうやむやに実施しているような印象さえ受けてしまいます。

これから、恩赦制度についてさらに議論を深めていく必要がありそうです。

恩赦の対象者は誰?道交法違反で失った免許は戻る?借金は?
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