吉本興業の芸人養成所「NSC」の研修生が参加する「NSCお笑い夏合宿」の誓約書の内容が酷いと注目されています。
誓約書は、吉本興業は責任を負わないという内容になっているそうですが、どのような内容だったのでしょうか?
また、吉本興業が責任を負わないと言った背景にはどんな事件があったのでしょうか?
吉本NSC合宿誓約書の間違った内容画像!過去に凍傷で指切断被害も!
2019年9月に吉本興業のお笑い芸人養成所「NSC」に所属する研修生を対象とした合宿が開催されるそうです。
合宿は2泊3日で、参加費は40500円なんだとか。
なんとしても吉本芸人になりたい研修生にとっては、40500円の参加費を払ってでも、2泊3日の合宿に参加したいという人も多くいるでしょう。
しかし、この合宿に参加するには誓約書に署名をして提出をする必要があったといいます。
どんな内容の誓約書だったのでしょうか?
吉本NSC合宿に参加する際に提出が必要だった誓約書
NSCの合宿「NSCお笑い夏合宿」は2019年9月9日(月)から11日(水)の2泊3日のスケジュールで、静岡県掛川市で開催されることになっています。
吉本興業は、NSC所属の研修生の参加に当たり「誓約書」の提出を求めています。
「誓約書」の内容は、研修生自身と、研修生の保護者が「合宿の規約及び注意事項を熟読し、合宿の内容を十分に理解した上で参加すること」でした。
合宿の規約及び注意事項はどのような内容だったのでしょうか?
合宿の規約及び注意事項の内容
引用:朝日新聞
「NSCお笑い夏合宿」の規約および注意事項を見てみると、理解ができる内容から、議論が発生しそうな内容まで含まれていることがわかります。
「法律を守ること」や「時間厳守」といった内容は問題ない
理解ができる内容としては、「法律を守ること」や「時間厳守」といったことや、「自由時間を除き指定以外の部屋への出入り禁止」、「ケガや器物破損・汚損を招く行為は一切禁止(破損・汚損した場合は自己負担)」といった内容です。
法律を守ることや時間厳守などがわざわざ記載されているのは、大人を対象とするイベントだとすると少し過剰な印象を受けます。しかし、NSCの入学には年齢制限がないため、中学校を卒業したばかりの若い人もいることから、わざわざ記載しているのかもしれません。
『「できません」「やれません」「不可能です」「無理です」などネガティブな言動は禁止』は微妙
何かを志す人が自分の中にある限界を超えられず、成果を出すことができないことはよくあることです。お笑い芸人を目指す人が、「不可能です」「無理です」などと言って突き抜けられないことも想像に難くありません。
しかし、もし主催者側が人権を侵害したり、違法な要求をしていた場合に、この誓約書へのサインを根拠に研修生が嫌がることを強要することができるかもしれないと考えると、この文面は少し考えなおしたほうが良いのかもしれません。
吉本興業はあくまで、研修生の背中を押すためにこの文面を作成しているのでしょうが、誓約書にサインをしてもしなくても、自分の中の限界を突き抜ける人は突き抜けますし、突き抜けない人は突き抜けないでしょう。
「ネガティブな言動は禁止」というのは、サインさせて強要させるものではなく、心構えとして教えることなのでしょう。
過去に凍傷で指切断被害にあった吉本芸人がいた!
NSCお笑い夏合宿の規約には、合宿中、負傷した場合、またこれらに基づいた後遺症が発生した場合、あるいは死亡した場合においても、その原因のいかんを問わず吉本興業株式会社に対する責任の一切は免除されるものとするというものがあります。
原因のいかんを問わず吉本に対する責任の一切は免除というのは、極端に理解すると、NSCの研修生は吉本興業に何をされてケガをしても文句を言えないということです。
過去の吉本ロケで、後遺症が発生するような事故があったのでしょうか?
2001年1月に野麦峠で行われたロケで、お笑い芸人の西科孝仁さん(現在は西科仁さんとして活動)の指が凍傷になってしまい、壊死するという事故がありました。西科さんは、左手人差し指の指先を手術で切断しています。
吉本興業の誓約書では、このような事故が発生しても、吉本興業は一切の責任を負わないとしています。
吉本興業主催のお笑い芸人の養成合宿ですから、体力的に厳しいことが発生するかもしれません。
吉本興業は、合宿の内容として、プールで大喜利をするといっています。
大喜利は芸人の間での絡みが出てくる可能性が高いです。
設定されたお題によっては、芸人が必死に他の芸人に絡むようなことも発生するかもしれません。
吉本興業が参加費を集めて開催するイベントですから、吉本興業が一切の責任を負わないというのはあまりにも無責任といえるのではないでしょうか。
吉本NSC合宿誓約書の内容を間違ったで済ませるのは無責任!過去に凍傷で指切断被害も!
NSCお笑い夏合宿に参加する研修生が要求されていた誓約書について、吉本興業は3年前に修正をしていたと表明しています。しかし、業務担当者の引継ぎがうまくいかず、昔の誓約書をそのまま使っていたと主張しています。
担当者のミスは管理者、上位者の責任です。
間違った内容が記載されているので修正するというコメントだけでは、日本を代表する企業としての責任ある対応とは言い難いのではないでしょうか。
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